カラーシャの谷・晶子便り

パキスタン北西辺境州の谷に住むカラーシャ族と暮らすわだ晶子の現地報告。

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新サイトができました

 2003年から続けてきました、FC2webのサイト、「カラーシャの谷・わだ晶子のページ」は新しく生まれ変わって、http://kalashapakistan.jimdo.com のサイトに移行します。
 基本的な内容は変わりませんが、見やすくなりました。また動画やスライドショーも入るので、村での活動の動画などもいずれ紹介できるようになります。
 ブログではカラーシャ谷だけに限らず、日本で、旅の途中で、自分が見たもの、経験したこと、感じたことをなるだけ頻繁に発信して行きたいと思っています。ただし、コメントを受けたり、返信したりの作業はインターネットの環境がすこぶる悪くて不可能ですので、ご意見などは連絡メール akkowa25@hotmail.comまでお願いします。
 
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佐賀での生活

 いやいや、九州佐賀に帰省してからはや3ヶ月近く経とうとしている。佐賀に着いた当時は、たっぷり時間があるから、後まわしになっていたパソコンの諸々の作業やバラングル村でできなかったクラフト類の仕上げもやれると余裕の気持ちでいたのに、あれあれ、あと2週間で東京に戻らねばならないこととなった。パソコンの作業は、昨年ビデオ撮影した葬式、多目的ホール&クラフトルームでの活動の編集ができたからまあいいとして、クラフトの仕上げ作業はまったく手つかずの状態だ。なんちゅうことだ。
 にわかに活発な気分になってきたのは1月の後半からだ。毎回帰省のときは、高校の友人たちが集まって、ランチをとりながらおしゃべりの場を持っているのだが、「わだの向こうの様子はどがんね?」ときかれたときに、口で説明するよりもせっかく編集した映像があるのだから、今回はランチの前にどこかで映像を見てもらいたいと思った。
 ラッキーなことに、佐賀大学まちづくりサテライト「ゆっつらーと館」の徳島さんの尽力で、街角大学の受講者の方々にも声をかけていただき、1月23日に、「村の様子」のスライドショーと「昨年の活動」をまとめたビデオを上映しながら報告会を開くことができた。新聞やテレビには知らせてなかったので、友人を入れて10人集まればいいかと思っていたら、会場の席が全部埋まってしまうくらいたくさんの方が来てくださった。びっくりの驚きは、もう何十年も会っていなかった年上の従姉妹と会場で会ったことだ。従姉妹は街角大学の受講者だったので、1週間前に徳島さんが作ってくれた案内を見て、「これはあっこちゃんじゃなかろうか」と駆けつけてくれたということ。嬉しかったです。
 報告会の後、高校の仲間と和食屋さんでランチをとった。人口のわりに飲食店が多い佐賀市で競争が激しいからか、サービスランチ(さしみ、てんぷら、煮魚、小鉢、吸物、漬物、ご飯、アイスのデザート、コーヒーとケーキ)がこれだけのメニューで1380円。こんなにサービスして利益が出るのだろうかと客の方が心配してしまうくらいだった。楽しいおしゃべりで胃の消化もよく、みんな、これだけの品数をぺろりとたいらげたのでした。

 1月中旬には、散歩がてらに通っていた市立図書館から図書カードを発行してもらうことができ(私の住民票は佐賀市にはないが、親の面倒をみるため帰省しているという理由で審査を受けて発行してもらった)、数日おきに本とDVDを借りてくるので、それらを見たり読んだりするのにも忙しくなった。
 米谷ふみ子さんの「ええ加減にしなはれ!アメリカはん」や、マイケル・ムーア「おい、ブッシュ、世界を返せ」などの本で、アメリカが、特にGブッシュ時代に、正義、民主主義を表にかかげて、実は裏でいかにものすごく汚いことをしているのかをさらに確認して憤ったり、5年前に私の写真展にも来て下さった、報道写真家の山本宗輔氏の「ビルマの大いなる幻影」や、佐賀県出身でカンボジアで亡くなられた報道写真家の一の瀬泰三氏の写真集などを読んで、ここ数年おろそかになっている写真をもっとちゃんと撮って、何か形にしなければと刺激を受けたりしている。
 また、佐賀市立図書館の数少ない貸し出しDVDビデオには、どういうわけかイラン映画などのマイナーなものが置いてあるので、せっせと借りて鑑賞している。今、アメリカはイランが核を持ったと目の仇にしているが、図書館で借りたのを含めてここ最近見た6~7本のイラン映画のすべては、大変ゆっくりしたテンポの中で、人間の営み、家族の関係、子供の気持ちが、砂漠や森の自然を背景に、あるいは街中にある石造りの小さな家で、暖かく描かれていて、新鮮な感動を受けるものだった。
 逆に、ルンブール谷での生活でたまには映画も見たいと、チトラールの町の、数年前にできた海賊版DVDビデオ屋さんでDVDを探すけど、英語版の映画はほとんどがアメリカ映画で、しかもアクションものかホラーもの、あるいはちんけなファミリーものばかりで、見たくなるような映画がない。妥協して買って村に帰ってパソコンで見てみれば、人殺しと車がぶつかるシーンがバンバン。場面の動きが速くてとても目がついていかない。(そしてどの映画も必ずきわどいベッドシーンを織り込んである。)これでは村の人に見せてあげようにも見せられないではないか。
 こんな映画を見た後は、「世の中は殺しと破壊だらけ。家には魔物が住んでるぞ」と暗い気持ちになるばかりで、ちっとも心豊かにならない。ま、そういう風に人々を陥れるために、アメリカ映画業界はわざわざ莫大な金をかけて製作しているのだろうね。つまり、「世の中はこわいぞ。恐ろしいぞ。武力なしではあり得ないぞ!」と人々を洗脳して、よその国に戦争をしかけるのを正当化しているのではないかと。
 映画を見た限りでは、イランの方がよっぽどまともで人間らしいと思ってしまうのは私ばかりだろうか。

東京での講演会のご案内

寒い冬をいかがお過ごしでしょうか?
さて、私が佐賀から東京に戻ったときに、
以下の通り、講演会を開く予定をしています。
お時間がある方はぜひお越し下さいますようお願い申しあげます。

ご案内

●東京
期日:2010年3月13日(土)午後3時~5時
場所:国立市国立公民館 
   国立市中1-15-1   電話番号 042-572-5141 
   (JR国立駅南口 富士見通り徒歩5分)
講師:わだ晶子
入場無料

内容は、
1、パキスタンの国の説明
2、カラーシャ族の説明
3、住むようになった動機
4、活動の映像、村の様子の画像の上映 
5、パキスタンの現状、平和問題
6、簡単な質疑
です。

会場では、写真集「カラーシャ/その伝統と生活」および
村の女性たちと作った「創作クラフト」も展示販売します。
カラーシャ族について、パキスタンについて、
ハンディクラフトについて興味がある方は
ぜひ足をお運びください。

なお、会場の準備のために人数を把握する必要がありますので、
参加を希望される方は、申し訳ありませんが、
私の方までお知らせください。

よろしくお願いいたします。

わだ晶子
akkowa25@hotmail.com

講演のお知らせ

パキスタンの少数民族の谷で暮らして」の案内

以下の通り、佐賀(1月)と東京(3月)で講演会を開きます。
●佐賀市
期日:1月23日(土)、午前11時~12時半ぐらい
場所:佐賀大学まちづくりサテライト「ゆっつらーと館」
   呉服元町7-3 呉服町656広場そば
   電話 40-8570
入場無料:
  
内容は、
1、パキスタンの国の説明
2、カラーシャ族の説明
3、住むようになった動機
4、活動の映像、村の様子の画像の上映 
5、簡単な質疑
です。

会場は80名ほど座れますですので、少数民族、パキスタン、アジアの国に
興味がある方はぜひお越し下さい。

東京の講演会は後日案内します。

キラン図書館についての報告会

09年11月28日
 九州、佐賀の親元に帰省してから一週間経った。高齢の両親に合わせた生活は、買い物と賄い以外にたいしてメリハリがなく、のろのろゆっくりだけど、ルンブール谷から来た私としてはやり易い。
 その逆だったバタバタあわただしかった東京の10日間滞在の中で、一つ、ブログに載せるべきだったイベントのことを忘れていたので、遅ればせながら、今、報告させてもらいます。

キラン図書館についての報告会
 ICLC(国際識字文化センター)は、ICLCP(パキスタン識字文化センター)と現地関係機関の協力を得て、2000年を皮切りに2007年までに、パキスタンの4つの都市、ラワルピンディ、ムルタン、ファイサルバード、ペシャワールにある青少年と女性の刑務所に、キラン・ライブラリーを設けました。キランとはウルドゥー語で太陽の光という意味です。
 パキスタンでは力のない青少年や女性に罪をきせるケースが非常に多く、刑務所には冤罪の囚人がたくさん収容されているとききます。また罪を犯したといっても、「バナナを店先から盗んだ」というような罪にならないようなケースもあります。一度刑務所に入れられると、権利を主張することもできず、囚われの身のまま大人になっていく、あるいは歳を取っていく。
 社会の一番難しい場所に押し込められたそういった人たちの、一筋の希望の光になるようにと、キラン・ライブラリー活動は始まったわけですが、識字のためだけではなく、心を癒してもらうための物語本、社会に出たときに役に立つためにの実用本も置いてあります。コンピューターを置いて、パソコン教室も行っています。
 このムルタン刑務所とファイサルバード刑務所のキラン・ライブラリー活動の中心人物である、ICLCPラホール地区責任者のタヒール・アヤーズ氏が、ちょうど来日中だったので、彼によってその報告会が開かれました。たまたま私も東京にいたので、バラングル村の多目的ホールで行っているキラン・ライブラリー活動の報告を静江さんと一緒にすることになりました。前々からお礼の挨拶をしたいと思っていました、キラン・ライブラリー活動に多大なる協力をしていただいた故鈴木東京外大教授の奥様も参加されました。
 報告会は、11月9日(月)、午後6時半から9時まで、青山にあるウイメンズ・プラザ会議室で行われ、タヒール氏の報告の後、ライブラリーの写真を見てから質疑応答。私は09年1月に制作したキラン・ライブラリー活動の映像を見てもらい、質疑応答をしました。
 報告会の後に、事務局の黒川さん(インド舞踊家、南インド文化の研究学者)と、インドネシアのアチューの3カ所で図書館を作ったという佐藤さん、静江さんの4人で食事をしながら話ができたのもよかった。

IMG_4372.jpg
写真:タヒール氏の報告の後、説明する田島伸二氏。
 
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