カラーシャの谷・晶子便り

パキスタン北西辺境州の谷に住むカラーシャ族と暮らすわだ晶子の現地報告。

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静江さんの報告

07年6月15日
静江さんの活動報告
 今年3月5日から5月28日までのおよそ3か月間、私たちの活動拠点である多目的ホール&作業室(ここは私の生活の場でもありますが)に滞在して、留守を託した静江さんが6月1日に帰国しました。彼女は多目的ホールでの「大人の学習会」、「ハンディクラフトの販売」、「道路側のセキュリティのための石塀造り」、「外回りの整地」、「2階増築用の建材集め」の指示、監督をこなし、その上病気にかかった私の飼い犬の世話と、私の留守中、私以上の仕事をしていただき、大変感謝しています。今回はその静江さんの報告です。(わだ)

1.「大人のための学習会」
 わださんが村を出た後、週に2回、火曜日(女性)と金曜日(男性)に決めて、春祭り(ジョシ)の前までに14回、まじめに学習会を開きました。語り部コシナワスじいさんがカラーシャの慣わしや行事のいわれや起源、伝説を話すのを聴き、その後お楽しみのDVDタイムというプログラムです。会を重ねてくると、「あの話をやってくれ。」などの要望や提案が村人から出されたり、話を聴いた後には感想や意見で盛り上がったりしました。
 女性の学習会の時に、谷の診療所の保健士に、薬の使い方や清潔の必要性についての講義をしてもらったこともありました。子供の回虫の駆除、毛布を清潔に保つ方法、避妊薬の使い方について切実な質問が出され、生活に生かせる学習会になりました。
 DVD映写はストックしてあったカラーシャの祭り、デンマーク女性が作ったカラーシャのドキュメンタリーを見終わってしまったので、新たにチトラールで、チトラールの音楽と祭り、アフリカ動物のドキュメンタリーなどを購入して上映しました。みんな、祭りや歌のDVDは大好きで、私にしてみればたいくつと思える編集なしで1時間半も延々と続くパキスタン製の映像を、音量を最大にして楽しんでいました。
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写真:3月の学習会の様子(わだ撮影)

 カラーシャ小学校の教員をしているヤシールがボランティアで学習会の担当をやってくれています。時計を持たない村人がほとんどなので、開始時刻30分前には村を歩いて知らせまわり、コシナワスじいさんの迎えに人を送り、会の計画と進行を務めています。
 彼は村人が参加しやすい会にしようと気を配って運営していました。この春の2ヶ月間は畑の耕作、種まき、水入れと忙しい時期でしたので、毎回村人の様子を見て開始時間を決めていました。5月の祭りの頃には、男性の会は夜の8時から10時までになりました。
 いずれ、カラーシャの手に委ねたいと思っていた学習会の運営を、すでに任せられるだけに力があることを知りました。ヤシールもこの学習会の意義に賛同して、私が日本に帰った後も自分が責任をもってやり続けたいと申し出てくれたので、安心して鍵を渡してきました。

2、「道路側の石塀造り」
 3月上旬に石の調達を開始して、ジープ22台分運び終えた時点で、職人2人雇って石積みを開始。途中石が足りず、さらに16台分追加して、4月下旬に完成。150センチの塀の上には強化のためにセメントを流しました。多目的ホールや作業室に来る場合に通る木戸も設置。残り北側の石塀は来年の建設予定
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写真:万里の長城風になった石塀

3、「外回りの整地」
 建物の周りを整地して、低木、花、野菜の苗や種を植えた。大雨の後、キラン・ライブラリー側の壁に水が浸みてきたので、外側に排水路を作りました。
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 写真:整地中の建物の南側

4、「多目的ホール用くつ箱設置などの内装」
 不要の木材を使ってくつ箱を2つ、その前に平たい石を敷きました。カラーシャはくつ箱を使う習慣がなかったので、はじめは大いにとまどっていましたが、建物内への泥の持込みが少なくなり、きれいに保てるようになりました。また夜に行う学習会のために、入り口の照明をつけました。敷物も涼しくて掃除がしやすいように、夏用のビニール製のゴザを購入しました。

5、「ハンディクラフトの販売」
 春祭りのときは、学習会もライブラリーも休みだったので、多目的ホールの戸棚に置いてあったハンディクラフト製品を展示して、外国人観光客に販売しました。ボランティアの渡辺美智子さん(今回が2度目の旅行者)とグリスタンが活躍してくれました。

 今回の滞在は晶子さんの留守を預かったので、休日もなく、山歩きもせず、とても疲れ、毎晩よく眠れました。朝7時には従業員のジャムシェールや石積み職人がやってきます。職人たちの作業を見守るのが私の仕事です。何かで目を離したときに限って、思いがけないことが起こるのです。仕事のはじめに決めて頼んだことが、まったく違う結果になっていることがよくあります。そうなってからでは遅いので、ぶらぶらしながらでも、作業現場にいることになります。
 今考えると、充実した日々でした。自分が実際作業していなくても、一緒に造ったという実感があります。カラーシャ語しか通じない場所で、晶子さんに置き去りにされて、毎日が刺激的でした。これを充実感というのでしょうか。また9月からの秋の滞在が楽しみです。(静江)




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